キクタニギク(菊渓菊)

多年草
岩手県以南の東北地方南部、関東・中部地方・近畿地方、九州北部に分布する。山地の谷間のやや乾いた崖に生える。根茎を長く伸ばさない。茎は叢生し、高さ1〜1.5mで、多く分枝する。葉は有柄で、葉身は長さ5〜7cm、幅4〜6cm、やや薄く、羽状に深裂し、裂片の先はとがり、基部は切形またはやや心形。頭花は黄色で、やや散房状に多数つき、径1.5cm、花が終わると点頭する。総苞は長さ4mm、総苞片は3〜4列で覆瓦状、外片は線形または狭長楕円形。そう果は長さ1mm。1990年代以降、法面緑化に使われたヨモギの種子に交じって侵入した外来キクタニギクが、分布域以外の地域でも発見されている。国外では朝鮮半島・中国に分布する。別名アワコガネギク。花期は10〜11月。(日本の野生植物)
学名は、Chrysanthemum seticuspe f. boreale
キク科キク属



これは山地の高速道路側道法面にあったもので、100mくらいの範囲の中で離れて3箇所にあった。人家は近くにあることはあるが、観賞用に植えられる場所ではない。法面に種子散布されたヨモギの種子に混じって中国産キクタニギクが全国的に帰化しているらしい。
花や葉の特徴はキクタニギクに似ているが、ここは分布域ではない。

▼2013年10月31日 玉湯▼頭花は直径約1.8cm。▼総苞外片は線形。

キクタニギク花

キクタニギク花

キクタニギク総苞

キクタニギク

キクタニギク




▼2011年10月26日 玉湯▼舌状花と筒状花。▼花の直径は1.7cm程度。

キクタニギク花

キクタニギク舌状花筒状花

キクタニギク花

▼右が総苞外片で線形。▼葉は深裂する。

キクタニギク総苞片

キクタニギク葉

キクタニギク

キクタニギク葉

キクタニギク葉

キクタニギク葉裏面

▼葉裏は毛が多い。▼茎には短毛が密生する。

キクタニギク葉裏面

キクタニギク

キクタニギク茎

キクタニギク

▼2009年11月8日 玉湯▼花は直径は1.2cm程度。

キクタニギク花

キクタニギク花

キクタニギク花

▼総苞外片は線形。▼冠毛はない。

キクタニギク総苞

キクタニギク

キクタニギク

▼葉は5深裂し、更に切れ込む。▼裏面(左)。

キクタニギク葉

キクタニギク葉

キクタニギク葉

▼表面の脈上に毛が多い。葉面は微毛がまばら。
▼裏面に毛が多い。

キクタニギク葉

キクタニギク葉裏面

キクタニギク葉裏面

▼裏面脈上に毛が密生する。▼T字状毛の拡大。▼茎に細かい白毛が密生。葉柄基部の偽托葉。

キクタニギク葉裏面

キクタニギク葉裏面

キクタニギク茎

キクタニギク

キクタニギク

▼2018年11月15日 玉湯▼花は直径は1.3cm程度。

キクタニギク花

キクタニギク花

キクタニギク花

キクタニギク

キクタニギク

キクタニギク

キクタニギク

▼2011年2月26日 幼葉 玉湯

キクタニギク

キクタニギク

キクタニギク

▼去年の花のあと

キクタニギク

キクタニギク


上部の株から数十メートルずつ離れて合わせて3箇所に生えている。
▼No2 2011年10月26日 玉湯

キクタニギク

キクタニギク


▼No3

キクタニギク

キクタニギク




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