1年草ときに多年草 日本全土の水田のあぜや休耕田、野原の湿地などに生える。高さ3〜10(〜35)cm。茎は4稜があり、倒伏してその後立ち上がり、下部からもよく分枝する。ヒメオトギリとは異なり、葉は黄色みをおびた緑色で、質が薄く、開出し、円形〜広卵形〜心形〜卵状広楕円形、長さ2〜7mm、幅2〜8mm、円頭、基部は円形でなかば茎を抱き、無柄。葉身の内側に多数の小さな明点があり、辺縁に腺体はない。花は1〜6花が集散状につき、径5〜8mm、黄色で赤みをおびることがない。苞は葉状で卵状長楕円形。萼片は5個、不等長、長楕円形〜披針形、長さ3mm、幅0.7〜1mm、鋭頭、全縁、明線と明点がある。花弁は5個、長楕円形、長さ2.5mm、鈍頭、腺体はない。雄しべは5〜20個、散在し、葯に明点があるが小さくて目立たない。花柱は2あるいは3個、長さ0.5mm、子房の半分以下。さく果は長卵状、長さ2〜3mm、果皮に腺体がない。種子は淡紫褐色、長さ約0.5mm。初冬に上部の葉腋にムカゴをつける。このムカゴは地上に落下すると発芽して、そのまま冬を過ごす。花期は7〜8月。(日本の野生植物) 学名は、Hypericum laxum オトギリソウ科オトギリソウ属 よく似たヒメオトギリは、雄しべが5〜30個、苞が披針形または線状披針形。 |
▼2015年8月11日 玉湯 | ▼雄しべが18個と多い。 | ▼花柄の分岐につく苞葉は葉と同形。 |
▼花は直径約6mm。 | ▼葉は対生し、葉柄がない。 | |
▼葉は長さ約8mm。 | ▼裏面。 | ▼透過光で見ると明点が多数ある。 |
▼茎は高さ約40cm。 | ▼下部でよく分岐する。 | |
▼2007年8月10日 東忌部 | ||
▼2007年6月30日 玉湯 | ||
▼2013年11月5日 果実 玉湯 | ▼萼に包まれた果実。 | |
▼果実は熟すと3裂する。 | ▼萼に包まれた果実。 | |
▼萼を除いた果実。 | ▼果実は長さ約3.5mm。 | |
▼果実には小さな種子が多数入る。 | ▼種子は長さ0.55〜0.6mm。 | |
▼種子には縦に溝がある。 | ||
▼葉には明点があり、黒点はない。 | ||
▼2004年11月28日 肉芽ができている。 佐草 | ||
▼2006年11月25日 肉芽 佐草 | ▼肉芽が落ちて根付いている。 | |
▼2007年2月12日 乃白 | ||