常緑小低木 関東地方以西の太平洋側〜沖縄の林内に生える。高さは1m以下。樹皮ははじめ緑色で、のちに紫褐色。葉は互生。葉身は長さ4〜16cm、幅1.5〜4cmの長楕円形または倒披針形。縁は全縁。表面は光沢があり、両面とも無毛。雌雄別株。枝先に芳香のある花を頭状に数個つける。萼筒は白色、肉質で厚く長さ8〜10mm。先は4裂し、外面に細い毛が密生する。蕾の時は花序全体が総苞に包まれる。果実は液質の核果。直径8mmほどの球形で、6月に赤く熟す。有毒。核は直径約5mmの球形で、上端はとがる。花期は1〜4月。(樹に咲く花) 学名は、Daphne kiusiana ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属 よく似たジンチョウゲは萼筒、裂片の外面が無毛。 雌雄異株とされますが、「同じジンチョウゲ属で関西以西に分布する常緑のコショウノキでは、性型はナニワズやオニシバリと同じ雌性両全異株ですが、集団内での繁殖特性には違いがあるようです。ナニワズの両性株と雌株の割合はほぼ同じでしたが、コショウノキでは両性株が圧倒的に多く、またナニワズでは、両性株は雌株に比べて結実率が低く生理的制限がありましたが、コショウノキでは雌株とほぼ同じでかなり高い結実率を示しました。」(葉と花にユニークな特徴をもつジンチョウゲ属) |
▼2015年3月30日 西長江 | ▼両性花 | ▼花弁はなく、白色の萼の先が4裂する。 |
▼萼筒は長さ約1cm。 | ▼萼裂片は直径約1.5cm。 | ▼萼裂片の外面に毛がある。 |
▼萼筒の毛。透明で細いため目立たない。 | ▼萼筒の内部、雄しべは長短の8本。 | ▼葯は花粉を出している。 |
▼雌しべ柱頭と子房。 | ||
▼2014年3月17日 蕾 西長江 | ▼蕾(萼)は長さ約13mm。 | |
▼先端部は長さ約5mm、毛がある。 | ▼萼筒には毛が密生する。 | |
▼葉は葉柄を含めて長さ約16cm。 | ||
▼表面は光沢があり、無毛。 | ▼葉の裏面は無毛。 | |
▼葉は集まって互生する。 | ▼冬芽。 | |
▼2014年3月24日 まだ蕾だった。 西長江 | ▼高さは60cmほど。 | |
▼近くに2本の幼木があった。 | ||
▼2015年6月7日 果実 西長江 | ||
▼2014年5月8日 未熟な果実 西長江 | ||
▼未熟な果実は長さ約8mm, 1個の核が入る。 | ▼未熟な核は長さ約7mm。 | |