常緑高木 本州〜九州の海岸近くの丘陵からブナ帯上部のまで生育し、上部でウラジロモミと入れかわる。高さ25m、直径1mに達する。樹冠は円錐形。初期の成長は遅いが、のちに速くなる。樹皮は灰白色。平滑または浅く割れる。ところどころに横長のヤニ袋が見られる。若い枝には短毛がある。葉は長さ2〜3cmの線形で、先端はわずかに凹む。上部の枝や光が十分当たる枝では螺旋状につく。若木やあまり日の当たらない枝では2列に並んでつき、葉の先端が2裂して、針状に鋭く尖る。葉枕は発達しない。雌雄同株。雄花は黄緑色。果実は球果。長さ6〜10cm, 直径約3cmの円柱形。くすんだ緑色で、苞鱗が長く突き出て、らせん状に並ぶ。同一個体でも、右回り、左回りの両方が見られる。種鱗は長さ約2.5cm、種子は長さ5〜10mm、種子本体より長い翼がある。開花した年の10月頃に熟すと、種鱗は中軸からがずれて飛散する。3年に1度くらい開花結実する。花期は5月頃。 冬芽の葉芽は卵形で先はとがる。(樹に咲く花) 学名は、Abies firma マツ科モミ属 |
▼2011年8月14日 落下した果実 山代 | 長さ約10cm。 | |
▼種鱗の間に2個の種子がつく。 | ▼種子には長い翼がある。 | |
▼2014年3月24日 落下した種子 上大野 | ▼種子には長い翼がある。 | ▼種子は長さ約9mm。 |
▼種子の裏面。 | ▼種鱗は長さ約2cm。 | |
▼2008年3月2日 冬芽(葉芽) 玉湯 | ▼葉の付け根が吸盤状になる。 | ▼葉の先が2裂する。 |
▼葉裏の気孔帯は目立たない。 | ▼雄花は前年枝の葉腋につく。 | |
▼2009年11月8日 宍道 | ||
▼葉柄の基部が吸盤状になる。 | ||
▼平成16年12月30日 田和山 | ||
▼平成16年3月21日 玉湯 | ▼葉の比較 | |