落葉低木〜小高木 本州〜九州の山野の林縁に生える。高さ6mほどになる。下部からよく分枝し、枝は放物線を描くようにのび、独特な樹形になる。樹皮は黒灰色。厚いコルク質があり、深くひび割れる。枝は褐灰色。若い枝は緑色で、ほとんど無毛。褐色の太い髄がある。葉は対生。奇数羽状複葉で長さ8〜30cm。花のつく枝の葉の小葉は2〜3対、花のつかない枝では3〜6対。小葉は長さ3〜10cm、幅1〜4cmの長楕円形。先は鋭くとがり、基部は円形〜くさび形。ふちには細かい鋸歯がある。葉形や毛の有無などは変異が多い。新枝の先に直径3〜10cmの円錐花序をだし、直径3〜5mmの小さな花を多数つける。花はふつう黄白色ときに淡紫色を帯びる。5深裂してそり返る。雌しべの柱頭は暗赤色で3裂する。雌しべの柱頭は暗赤色で3裂する。果実は核果。長さ3〜5mmの卵球形で、6〜8月に暗赤色に熟す。核は長さ2mmほど。花期は4〜5月。 冬芽は、長さ6〜10mmの長卵形〜卵形。混芽はほぼ球形。芽鱗は4〜6対ある。葉痕はやや半月形。維管束痕は3〜5個。(樹に咲く花) 学名は、Sambucus racemosa subsp. sieboldiana var. sieboldiana ガマズミ科ニワトコ属 似たものに亜種エゾニワトコ(Sambucus racemosa subsp. kamtschatica)、変種オオニワトコ(Sambucus racemosa subsp. sieboldiana var. major)などがある。 「ニワトコの微細構造に関する研究」に、「ニワトコには、それぞれ形状や分布の異なる3種類の花外蜜腺(小葉蜜腺、茎蜜腺、葉軸蜜腺)がある。」と記載がある。 |
▼2014年4月2日 玉湯 | ||
▼2014年4月10日 東持田 | ▼花は直径約5mm、花弁がそり返る。 | ▼花は終わると花弁と雄しべが一緒に落ちる。 |
▼花は花弁の下部に子房がある子房下位。 | ▼柱頭は暗赤紫色で3裂する。 | ▼花弁の下部の子房。 |
▼花弁をはずした子房、長さ約1.5mm。 | ▼子房の上部に小さな萼片がある。 | |
▼葉柄の基部に蜜腺がある。 | ||
▼2014年3月31日 鹿島 | ▼暗赤色の柱頭は3裂する。 | |
▼花弁の下に子房がある。 | ||
▼抜け落ちる花弁。 | ▼花弁が落ちた若い果実。 | ▼花は直径約8mm。 |
▼萼は小さく退化している。(花の裏側) | ▼幼果、長さ約5mm。先端に小さな萼片が残っている。 | |
▼葉は羽状複葉、葉柄を含めて長さ約18cm。 | ||
▼2004年3月21日 西忌部 | ||
▼2007年4月8日 枕木 | ||
▼葉は羽状複葉。花がつく株は小葉が2〜3対。 | ||
▼花外蜜腺 | ||
▼2005年5月5日 大山 | ||
▼2015年6月15日 果実 八雲 | ▼果実は直径4〜5mm。 | |
▼果実の先端に萼の跡がある。 | ▼果実には3個の核がある。 | ▼核は長さ約2.5mm。 |
▼核には横じわがある。 | ||
▼2012年6月18日 果実 東忌部 | ||
▼2011年6月15日 果実 大平山 | ||
▼若い果実。 | ||
▼2003年6月22日 果実 西忌部 | ||
▼2015年6月4日 若い果実 島根 | ▼若い果実は長さ約4mm。 | |
▼先端に萼片が残る。 | ▼3個の核が入っている。 | ▼核は長さ約2.7mm。 |
▼2014年5月11日 若い果実 新庄 | ||
▼若い果実は長さ約3.5mm。 | ▼3個の核があった。長さ約2.7mm。 | |
▼2008年5月30日 若い果実 枕木山 | ||
▼2008年5月6日 若い果実 鹿島 | ||
▼2009年5月31日 玉湯 | ▼小葉の基部に蜜腺がある。 | |
▼葉柄基部の蜜腺に集まる蟻。 | ▼花をつけない株は小葉が3〜6対と多い。 | |
▼2017年3月30日 蕾 八雲 | ||
▼樹皮は厚いコルク質で、深くひび割れる。 | ||
▼2008年3月15日 芽吹き 右は混芽 枕木山 | ||
▼2015年10月24日 冬芽 西忌部 | ▼球形の冬芽は混芽。 | |
▼下部の幹は直径約30cm。 | ||
▼2006年1月15日 冬芽 佐草 | ||
▼2004年4月4日 西川津 | ||
▼2005年11月5日 島根 | ||