落葉小高木 関東地方南部〜和歌山県の太平洋側の海岸近くの山地〜丘陵に生え、やせ地でもよく育ち、崩壊地などに侵入する。砂防用や緑化用に種子がまかれたりしたため、近年分布域を拡大している。高さ5〜10m、直径6〜10cmになる。枝は灰褐色。無毛で円形の皮目が多い。葉は互生。葉身は長さ6〜12cm、幅3〜6cmの長卵形。先端は鋭くとがり、基部は丸く、左右が不ぞろい。縁には鋭い重鋸歯がある。側脈は12〜16対。裏面は淡緑色で腺点がある。葉柄は長さ1〜2cm。雌雄同株。葉の展開とほぼ同時に開花する。雄花序は無柄で長さ4〜5cm、やや太くて弓形に曲がり、前年の葉腋から1個ずつ垂れ下がる。雌花序は長さ1〜2cmの柄があり、雄花序より上につく。果実は堅果。果穂は長さ2〜2.5cmの広楕円形で、10〜11月に成熟する。果鱗は長さ約8mmの扇形で黒褐色。堅果は長さ4〜5mmの狭長楕円形で、頂部には花柱が残り、両側に果実本体より少し幅の狭い翼がある。翼は左右不ぞろい。花期は3〜4月。 冬芽は、長さ1〜1.5cmの披針形。芽鱗は3〜4個。雄花序の冬芽は雌花序より下につく。葉痕は三角形。(樹に咲く花) 学名は、Alnus sieboldiana カバノキ科ハンノキ属 |
▼2013年3月11日 玉湯 | ▼枝の先から葉芽、雌花序、雄花序の順に並ぶ。 | ▼葉芽と雌花序。 |
▼雌花序。 | ▼雌花序は長さ約1cm。 | ▼鱗片の間に雌花がある。 |
▼雄花序。長さ約5cm。 | ▼雄花、まだ葯が開いていない。 | ▼樹皮。 |
▼花に混じって前年の果穂が残っている。 | ||
▼前年の果穂 | ▼果穂は長さ約2cm。 | ▼果鱗の間に果実が残っている。 |
▼果実は3〜5mm。 | ▼果実に左右不相称の翼がある。 | ▼果実の先端に花柱が残る。 |
▼2012年4月6日 東出雲 | ▼葉の下に雌花序がつく。 | |
▼雌花序、長さ約2cm。 | ▼雌しべの柱頭。 | 雌花序の下に雄花序がつく。 |
▼雄花序、長さ約5cm。 | ▼雄しべの葯は花粉を出しきっている。 | ▼弾けた葯。 |
▼2012年3月14日 東忌部 先端から葉芽、雌花序、雄花序の順につく。 | ||
▼2009年3月8日 鹿島 先端から葉芽、雌花序、雄花序の順につく。 | 葉芽と雌花序 | |
▼2010年4月10日 玉湯 新葉、雌花序、雄花序の順につく。 | ||
▼2004年3月13日 雄花序 法吉 | ||
▼2006年4月22日 雌花序 運動公園 | ||
▼2007年11月10日 東忌部 | ▼鋸歯は重鋸歯となる。 | ▼裏面 |
▼葉芽 | ||
▼雄花芽 | ▼熟した果穂 | |
▼2013年5月13日 若い果穂 東出雲 | ▼若い果穂は長さ約3cm。 | ▼去年の果穂。 |
▼果実は長さ約4mm、両側に翼がある。 | ||
▼葉身は長さ約11cm、基部は左右不ぞろい。 | ▼側脈は11対ある。 | |
▼2005年11月26日 風土記の丘 | ||
▼2011年3月19日 冬芽 東出雲 | ▼先端から葉芽、雌花、雄花 | ▼去年の果穂 |
▼果実 先端に花柱が残り、周りに翼がある。 | ||
▼2006年1月15日 冬芽 先端から葉芽、雌花、雄花の順につく。佐草 | ||
▼2006年1月11日 冬芽 佐草 | ||
▼2014年10月23日 東出雲 | ▼枝は無毛。 | ▼葉は長さ約13cm、葉脈は12対ある。 |
▼ヒメヤシャブシ(下)との比較。 | ||
▼2004年2月28日 佐草 | ▼2005年11月26日 風土記の丘 | |