落葉低木 ヤマウグイスカグラの変種で茎から花まですべて無毛。葉は広い。本州・四国の山地に野生し、古くから栽植されてきた。まれに白花品がある。 [ヤマウグイスカグラ] 本州(中西部)〜九州の山地に多い。高さ3mに達する。枝は中実で白色の髄があり、葉柄や花柄とともに毛を散生し、ときに腺毛も混じえることもある。葉は広披針形〜卵形、ふつう先は短くとがり、基部はくさび形、長さ3〜8cm、幅1.5〜5.5cm、葉柄は長さ3〜5mm。葉より先、または葉と同時に開花する。花柄は細く、垂れ、長さ1〜2cm、先に1花ときに2花をつける。苞は線形で1個ときに2個あり、長さ2〜8mm、ときに葉状になる。小苞はふつう目立たない。萼片も目立たない。花冠は漏斗状で下垂し、長さ12〜20mm、バラ紅色、花筒は細く、長さ10〜12mm、5裂片はほぼ同大で長さ7〜10mm。雄しべは花冠裂片より短い。子房は1個、2室、2個つく時は互いに離れている。花冠や子房は無毛のことが多い。6〜7月、液果は紅熟し、広楕円形で長さ10〜15mm、食用となる。種子は楕円形で長さ4〜5mm。花期は4〜6月。毛の性質や葉形に変化が多く、ふつうさらに以下の変種が区別されるが、中間形もある。(日本の野生植物) 冬芽は長さ2〜4mmの卵形。芽鱗は1〜2対。(樹に咲く花) 学名は、Lonicera gracilipes var. glabra スイカズラ科スイカズラ属 ウグイスカグラはふつう全体無毛で、ヤマウグイスカグラは枝、葉、花に毛があり、ミヤマウグイスカグラは腺毛がある。 |
▼2016年4月19日 山代 | ▼子房の基部に1個の苞がある。 | ▼花は長さ約1.8cm、苞は長さ約5mm。 |
▼若い果実。 | ||
▼若い果実は長さ約1cm。 | ▼長さ約5mmの種子が4個あった。 | |
▼葉は長さ約5.5cm。 | ▼若い葉の裏面には毛が多い。 | |
▼2013年5月2日 東持田 | ||
▼葉は長さ約4.5cm。 | ▼葉の縁に毛がある。 | |
▼若葉のせいか裏面の脈上に毛がある。 | ||
▼2012年4月17日 宍道 | ▼子房の基部に1個の苞がある。 | |
▼子房にわずかに腺毛がある。 | ▼若葉のためか毛が多い。 | |
▼2011年4月17日 玉湯 | ||
▼花柄、苞、子房、花冠に毛などはない。 | ||
▼2010年4月10日 八重山 | ||
▼2007年4月14日 玉湯 | ||
▼若い葉には毛がある。 | ||
▼2013年3月11日 蕾 | ||
▼2018年5月28日 果実 山代 | ▼果実の基部に1個の線形の苞がある。 | |
▼先端に萼が残る。 | ▼果実は長さ約1cm。 | ▼直径約9mm。 |
▼果実の縦断面。 | ▼4個の種子があった。 | ▼種子は長さ5〜6mm。 |
▼種子の表面には微細不定形な凹凸がある。 | ||
▼2012年6月5日 果実 枕木山 | ▼花が2個咲くこともあり、果実も2個。 | |
▼2006年5月28日 果実 運動公園 | ▼葉に毛が散生する。 | |
▼2012年5月19日 若い果実 東持田 | ||
▼徒長枝では葉柄の基部がつば状に広がる。 | ||
▼2011年6月29日 八雲 | ▼葉に毛があり、ヤマウグイスカグラのタイプのようだ。 | |
▼2006年2月19日 冬芽 大庭 | ▼葉柄基部がつば状に広がったものが残る。 | |