コムラサキ(小紫)

落葉低木
本州〜沖縄の山麓の湿地や湿った原野に生える。高さ2mほどになる。樹皮は黄褐色でなめらか。やや大きい淡褐色の皮目が散在する。枝は紫色を帯び、はじめ星状毛があるが、のちに無毛。枝先は垂れ下がる。葉は対生。葉身は長さ3〜7cm、幅1.5〜3cmの倒卵状長楕円形。先は尾状にとがり、基部はくさび形。ふちの上半部には粗い鋸歯がある。両面とも無毛。裏面には腺点が多い。葉柄は長さ1〜4mm。葉腋のやや上から集散花序をだし、淡紅紫色の花を10〜20個つける。花冠は長さ3mmほどで、上部は4裂し、裂片は平開する。雄しべは4個、雌しべは1個、ともに花冠の外につきでる。果実は核果。直径約3mmの球形で、紫色に熟す。核は長さ2mmほどの扁平な倒卵形。花期は7〜8月。
 冬芽は卵形または球形で、2〜3対の芽鱗があり、淡褐色の星状毛に覆われる。側芽は長さ1〜2mm。枝先は枯れるので、頂芽はできない。(樹に咲く花)
学名は、Callicarpa dichotoma
シソ科ムラサキシキブ属
よく似た仲間にヤブムラサキムラサキシキブがある。
ムラサキシキブ・・・葉の鋸歯はほぼ全体。花序は腋生かわずかに上から出る。
コムラサキ・・・・・葉の鋸歯は上方のみ。花序は葉腋より少し上から出る。



▼2012年7月21日 野生化 上乃木▼葉腋の少し上から花序枝が出る。▼葉の上半部に鋸歯がある。

コムラサキ

コムラサキ

コムラサキ

コムラサキ

コムラサキ




▼2015年10月17日 果実 野生化 八雲▼果実は直径約4.5mm。

コムラサキ果実

コムラサキ果実

コムラサキ果実

▼核は4個入る。長さ約1.8mm▼核の背面

コムラサキ果実

コムラサキ核

コムラサキ核

▼核の腹面。▼葉の上半部にのみ鋸歯がある。

コムラサキ核

コムラサキ

コムラサキ

コムラサキ

▼2010年10月17日 果実 野生化 東朝日▼葉腋の少し上から花序枝を出す。

コムラサキ

コムラサキ

コムラサキ

▼葉の上半部に鋸歯がある。▼葉裏には腺点が多い。

コムラサキ

コムラサキ

コムラサキ

石垣の間に生えている。

コムラサキ

コムラサキ

コムラサキ



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