常緑低木 本州の日本海側や紀伊半島、四国の石鎚山などに分布する。カヤの変種で、高さ2mほどにしかならない。 (カヤ) 常緑高木。高さ25m、直径2mほどになる。樹冠は円錐形で、大きくなるとまるくなる。成長は遅いが、寿命は長い。樹皮は灰白色。縦に浅く割れ、繊維状に細かくはがれ落ちる。枝は無毛。はじめ緑色で、3年目には赤褐色になる。葉は長さ約2cm、幅約3mmの線形。らせん状につくが、側枝ではやや2列に並ぶ。表面は濃緑色で光沢がある。裏面にはやや狭い白い気孔帯が2本ある。先端は鋭くとがり、さわると痛い。雌雄別株、まれに同株。雄花は前年の葉腋につき、長さ1cmほどの楕円形。雌花は新枝の基部の葉腋につく。種子は緑色の仮種皮が種子を完全に包み込み、長さ2〜4cmの楕円形の核果状になる。開花した翌年の9月に熟すと、緑色のままで落下する。仮種皮はやや繊維質で容易に割れる。花期は5月頃。(樹に咲く花) 学名は、Torreya nucifera var. radicans イチイ科カヤ属 よく似たものにハイイヌガヤがあるが、気孔帯が広く、触っても痛くない。 |
▼2008年3月8日 八雲 | ▼葉は長さ2〜2.5cm、葉先は鋭く尖る。 | ▼裏面の気孔帯の幅が狭い。 |
▼葉の比較 | ||
▼2021年2月10日 福原 | ▼葉先は鋭く尖る。 | ▼裏面の気孔帯は淡緑色で幅が狭い。 |