スミレの分類 |
スミレ科の植物は世界的には木本が多いが、日本では多年生草本のスミレ属だけが自生する。約60種が自生し、またその変種が数十種類と大変多いそうです。 スミレは地上茎がのびて葉が互性する有茎種と地上茎が発達せず葉や花柄が根もとからでる無茎種とに分けられます。有茎種にはタチツボスミレやツボスミレ、無茎種にはスミレやアリアケスミレなどがあります。 スミレの花のつくり。5個の花弁のうち上の花弁2枚を上弁、両側の2個を側弁、下の1個を唇弁または下弁といいます。唇弁の基部はふつうふくらんで後ろにつきだし、距(きょ)をつくっています。 花期が終わり虫による受粉が不可能となると、花弁が退化し萼片しかない閉鎖花をつける。 |
有茎種 | 無茎種 | ||
側弁有毛 | 側弁無毛 | 側弁有毛 | 側弁無毛 |
ツボスミレ | ナガバタチツボスミレ(有毛も) | アリアケスミレ | スミレサイシン |
ダイセンキスミレ | スミレ | シハイスミレ(有毛も) | |
アオイスミレ(無毛も) | オオタチツボスミレ | ヒメスミレ | ノジスミレ |
ナガハシスミレ | ヒゲコスミレ | コスミレ | |
サンインタチツボスミレ(仮称) | シロバナツクシコスミレ(無毛も) | ||
イワフネタチツボスミレ | ヒゴスミレ | ||
ムラカミタチツボスミレ | アカネスミレ |
すみれの区別は難しく、注意を払っているつもりですが、他の図鑑などで確認をお願いします。また間違っているものは、どうかお知らせ下さい。 |
有茎種 | ツボスミレ(ニョイスミレ) 花は白色。唇弁には赤紫のすじ模様。側弁は有毛。距は特に短い。葉は心形、裏は帯紫色。托葉はほとんど切れ込まない。 |
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花は淡紫色〜濃紫色。側弁は無毛、ときに有毛。根生葉は心形、茎葉は長三角状卵形〜披針形。葉脈が帯濃紫色。托葉はくしの歯状。 | |||
花は帯赤淡紫色。距は白色。側弁は無毛。花柄は茎につく。葉は丸い心形で、波うつ。托葉はくしの歯状。 | |||
花は淡紫色。側弁は無毛。葉は三角形、基部は切形、葉脈が不明瞭。 | |||
花は黄色。側弁は有毛。大山など。 | |||
花は淡紅紫色。側弁は無毛。距が特に細長い。葉は円心形で先がとがる。裏面は帯紫色。托葉はくしの歯状。 | |||
オオタチツボスミレとナガハシスミレとの交配種。距がナガハシスミレほど長くない。 | |||
タチツボスミレとオオタチツボスミレの交雑種。葉はオオタチツボスミレで距が紫色 | |||
全体に毛が多い。花柄を伸ばさず花をつける。葉は先はあまり尖らない円心形〜円形。 | |||
無茎種 | 花は白地に赤紫色のすじ。上弁、側弁に突起毛。距は太くて短い。葉は長三角状披心形。 | ||
花は濃紫色。側弁は有毛。距は細長い。葉は長楕円状披針形。葉柄に翼。 | |||
花は濃紫色。側弁は有毛。花はスミレより小さい。葉は三角状披心形、ほこ形。葉柄に翼はなし。 | |||
花は淡青紫色。側弁は無毛。距は太く短い。葉は先が急に細くなる心形。 | |||
花は淡紅紫〜濃紅紫色。側弁は無毛。距はやや上を向く。葉は長卵形〜披針形、濃い緑で時に斑入り。裏は帯紫色。 | |||
花は淡紅紫。側弁は有毛。距は円筒形でやや長い。葉はやや丸みのある長三角形〜長卵形。裏は帯紫色と淡緑色とがある。 | |||
花は淡紅紫。側弁は無毛。距は円筒形でやや長い。葉はやや丸みのある長三角形〜長卵形。裏は帯紫色と淡緑色とがある。 | |||
花は白色。側弁は無毛、有毛。距は円筒形でやや長い。葉はやや丸みのある長三角形〜長卵形。裏は帯紫色と淡緑色とがある。 | |||
花は濃紫色。側弁は無毛。距は花弁と同色で細長い。葉はへら形〜長披針形。裏は紫色を帯びることが多い。全草に微毛。 | |||
葉は3全裂し、側裂片はさらに全裂し、5全裂状となる。花は白色まれに淡紅色で芳香のあるものが多い。側弁は有毛。 | |||
葉は長卵形、長三角形。花は紅紫色で側弁は有毛。子房、花柄、萼、葉に毛がある。距は細長い。 | |||
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